人事評価制度の導入
社会保険労務士河野事務が考える「人事評価制度」とは、「人を育て、利益を生み出す企業風土とするためのしくみ」と考えています。人事制度は、人を評価し能力に応じて給与を決めるものではなく、企業としての「人の資産づくり」に役立つものシステムです。そのためには、従業員一人ひとりが自分たちのために何ができるか、生活基盤としての会社をどう発展させるかを自ら考え、運用できる必要があります。
制度の目的は人を育てること
人が育つ人事評価制度は「人を育てる」ことを第一の目的としています。ノルマや命令、罰則などの規程によって社員を頑張らせるものではなく、かつ社員同士を強制的に競争させる仕組みをつくるものでもありません。すべて、自発的に自己成長・自己変革を促すための仕組みづくりです。ではなぜ、人が育つ人事制度となるのでしょうか?その根本は、「従業員を巻き込んでのワークを通じて、制度の中身を構築する」からです。
業務内容を洗い出し、評価基準を見える化
人が育つ人事評価制度では、従業員を巻き込んでのワークの中で「業務内容の洗い出し」を行います。そして、評価基準を「能力」と「努力」に分け、その難易度や重要性によって等級を定めていきます。この等級を満たす技能や行動が身につくことで、等級がランクアップするという制度なので、従業員としては「何を念頭において学べばいいか」が明確になります。
「人が育つ人事評価制度」
当事務所の「人が育つ人事評価制度」は、以下の3つの構成となっております。
- 資格等級制度・・・社員の皆さんが成長するステップを等級として表現します。(例:6等級)
- 評価制度・・・・・社員の努力度を評価するための制度です。
- 賃金制度・・・・・等級と評価の結果に応じて昇給額を決定するためのしくみです。
人事評価制度導入の進め方(一例)
人事制度の構築方法は、下記の通りです。
- ◯プロジェクトで進めます
- 管理者が中心となってプロジェクトを結成し、プロジェクトメンバーが制度を構築する方法を取ります。
- ◯推進方法
- 社内の管理者で「人事制度策定プロジェクト」を結成し、月2回の活発な自由討議によって制度を構築します。
- ◯プロジェクトの期間・回数
- 毎月2回、各2時間程度のプロジェクト活動を6ヶ月間行います。
月 | 作業内容 |
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1ヶ月目 | メンバー決定 キックオフ 新しい人事制度の概略説明 フレームワーク作業 |
2ヶ月目 | 資格制度の確立 仕事調査(仕事しらべ作業) 職能資格等級定義書の作成 |
3ヶ月目 | 評価制度の策定 評価の時期、回数決定、シート作成 望まれる社員像のまとめ 評価の着眼点作成(T・U級) |
4ヶ月目 | 評価の着眼点作成(V・W級) 評価の着眼点作成(X・Y級) |
5ヶ月目 | >新しい賃金制度の設計 新しい人事制度運用の手引き説明 |
6ヶ月目 | 評価者訓練 目標面接制度の説明 |